失敗しないAV選び、最大の武器は“口コミ”!? いま一番ダサくて(褒め言葉)エグいAVメーカー『ジェントルマン/妄想族』!


 筆者が編集者として本作りに携わっていた頃、誌面レイアウトをレイアウター(当時はデザイナーをそう呼んでいた)に発注する際、口を酸っぱくした先輩に言われたのが、「白」の使い方だった。上手く見せればカッコイイ誌面になるし、下手に使えばみっともないとこっぴどく言われた。それも踏まえつつ上記作品のパッケージを見ていただければ、その古めかしさが分かっていただけると思う。さらに使われている文字の書体と色合いがまた何とも古式ゆかしい。これらの要素と、頬を赤くした俗に言うりんごほっぺの純朴そうな美少女の姿や、スクール水着と思わせるような微乳細身ボディの素朴な美少女が組み合わされれば、そのいかがわしさは最強である。

 これはもしかしたら洗練されすぎたAVに一石を投じる作品と言えるかもしれない。と、上記したAVとしてのヒット要素は、2000年代半ばにそれが『エスカレートするド素人娘』や『萌えあがる募集若妻』や『ウリをはじめた制服少女』といったシリーズのヒットで一躍AV業界の寵児になったプレステージというメーカーに当てはめる事ができる。俗にいう時代は繰り返すということであろう。しかし現在の『ジェントルマン/妄想族』作新のヒット要因としていま1つ注目しておきたいのが、SNS時代の口コミである。

 上記した「たまごっち」のヒットも、じつは配られた女子高生達の口コミの拡大が大成功を呼んだ要因だのだが、しかしAVというモノは1人でこっそり見る物。そんなAVの口コミとはいかなるものかと言えば、それが現代のAV販売の仕方に関わってくる。今やAVはネット通販で簡単に買える物になった。ひと昔前では考えられなかった状況である。そしてその通販サイトには必ず、買った人が書き込めるレビューという仕組みが用意されている。

 ランキングに入っている商品ページを見て「レビュー」を確認してもらえば納得していただけると思うのだが、上位作品には、ほとんどAVウォッチャー達の熱いメッセージが投稿されている。じつはこれこそが『ジェントルマン/妄想族』作品のようなヒット作を生んだ最大の要因とも言える。もちろん一般的にはかなり以前から宣伝方法として口コミが重視されてきたわけだが、ネット通販が普及したことでAV業界に口コミというヒット要素が加わったということになるのである。

 AV業界を活性化させるためにも、次回アナタが作品を購入する際には、同好の士の助言に耳を傾けてみてはいかがだろうか。
(文=浅見光弘)

浅見光弘・プロフィール
果物系と呼ばれた古式ゆかしき某AV情報誌編集者として業界に携わり、ゆえあって今やひきこもり系ライターになっちゃいました…。

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