「霊感商法」「後世への背徳」あの過激議員がAKB商法を痛烈批判


 別のユーザーからは「少しは自分で調べたり、実際に一枚ぐらいCDを購入してから発言しなさい。イメージだけで批判するな!」との意見もあったが、小野寺氏は「霊感商法の壺の売り方が問題になったことがありましたが『批判するなら壺を買ってから言え』とのご主張ですか?」と取り合わず。次から次に批判殺到で炎上状態になったが、その状況についても「大々的に倫理的におかしなビジネスがテレビで宣伝され、苦言を呈すると更におかしな方々が攻撃してくる…って今の日本は異常ですね!」と言い放った。

 さらに「AKBファンの大半は常識的であろう」としながら、自身を攻撃してくるユーザーに対して「一部の方々の異常な振る舞いは、弾圧を受けたオウム真理教の信者のそれに似ている」とまで言い切っている。

 この一連のやり取りに対し、ネット上では「図星だからオタが切れたんだろ」「議員の言い方は悪いけどAKB商法に問題あるってのは正論」「こんな暴言ツイートしてるより仕事しろ」「犯罪を犯したオウムを簡単に出す下品なところが嫌だわ」などと賛否両論状態になっている。

 小野寺氏は過激な発言で知られ、先日も新宿で発生した焼身自殺未遂事件について「公衆の場での迷惑極まりない行為であり、明らかに犯罪」「死にきれずに多大な方々に迷惑をかけた愚行」などと非難し、大きな反響を呼んだ。

 2年前には、高速道路で起きたバス事故に関して「ドライバーは元中国人だった。このことは“この事故”が別の問題を孕んでいる事を意味する」とツイートし、人種差別ではないかと騒がれたこともあった。また、PC遠隔操作事件の片山祐輔被告に関連して「事件のイメージとは違いパッとしない男性だったが、ネットの世界において偉そうに振る舞ったり、驚く程無礼な発言を繰り返したり、執拗に攻撃をしてくるような方々は、現実の世界ではパッとしない方々ばかりなんだろう」などと発言した際も騒動になっている。さらには擁護する意図があったとはいえ、安倍晋三首相と統一教会の関係を示唆したこともあり、その過激さは地方議員の中でも群を抜いている。

 今回はその舌鋒の鋭さがたまたまAKBの選抜総選挙に向いたようだ。だが、AKB商法を問題視した政治家は小野寺氏だけでなく、2年前に自民党の参院議員で首相補佐官の礒崎陽輔氏が「投票権を金で買うという点は、コンプガチャと同様の問題がある」と指摘。「青少年が大量買いするような事態があれば、社会問題として考える必要がある」との見解を示していた。

 こちらも炎上騒動になったが、小野寺氏の指摘も含めてAKB商法に問題があると考える人は少なくない。メンバーの安全や世間の声よりも「ビジネス」を優先した握手会の早期再開もしかりだ。その一方、音楽不況の時代にAKBグループが驚異的な売上を維持し、斜陽といわれる音楽業界や芸能界を引っ張っているのも事実である。

 一時は廃止案すらささやかれていた握手会が思った以上に早く再開したことで、AKB商法に対する議論も活発になりそうな気配だ。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops

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