「ゆるすぎて意味がない」の声も…AKB48選抜総選挙、厳戒態勢アピールも実態は“ザル警備”との指摘


 ところが、なぜか入場はスムーズに進行。開演時間が45分遅れてしまったものの、雨の中、これだけの人数の観客をさばいたことを考えれば十分に合格点といえる。だが、なぜ金属探知機チェックに引っかかる人が多かったのに入場スピードが早かったのか。

「チェックのレベルが警備員によってバラつきがあり、金属探知機が反応しているのに入場者を通してしまう人も多かった。探知機が鳴っても入場者が『ベルトのせいです』と言ったら、それを鵜呑みにしてしまう。ガムやタバコの銀紙、服の金具などでも反応してしまうため、いちいち鳴らなくなるまでチェックしていたらキリがないという感じでした。また、手荷物検査もカバンを開けただけで中まで調べずに終わらせるような担当者が少なくなかった。それが結果的に入場のスムーズさにつながったわけですが、これでは『厳重警備はパフォーマンス』といわれても仕方ない。握手会と違って“接触イベント”ではないわけですから、ここまで大げさな見せかけだけの警備をする必要があったのか」(アイドルライター)

 ネット上でも参加者から「金属探知機、めっちゃビービー鳴ってるのに全スルーww」「味スタ入場ゲートの荷物検査と金属探知機ゆるゆるなんだけど、こんなのでいいの?」「カバンに入れてた袋の中身は全く調べられなかった」「ザル警備過ぎて意味を感じない」などといった声が上がっており、とても“厳重”とはいえない状況だったようだ。8日にも味の素スタジアムで大島優子(25)の卒業セレモニーが開催されるが、こちらも同じレベルの警備になるのだろうか。

 一部では、今回の厳戒態勢はAKBの収入基盤である握手会を早期に再開するため、警備に問題がないことを警察や世間にアピールする目的があったと指摘されている。今回の総選挙で3位に入ったAKB48・NMB48兼任の柏木由紀(22)は、順位発表後に「ふれあいの場所をなくしたくない」などと握手会の存続・再開を訴えたが、これも運営側の意向を汲んだものだった可能性がある。グループの生命線にかかわる問題とはいえ、この焦りがチグハグな警備につながってしまったのかもしれない。

 厳重といいながら実質は“ザル”だった警備の影響があったものの、入場進行の速さは協力的なファンの意識の高さも手伝った。ファンがイベント進行をサポートしたともいえるが、入場者全員に無償で配布されたレインコートが帰り道のコンビニや駅、自販機のゴミ箱などにポイ捨てされる事態が続出。せっかくの“美談”が台無しになってしまったと残念がられている。また、所轄の調布署が周辺警備のために50人の警察官を動員したことで「こんなイベントに税金を使うな」「他にやることはないのか」といった批判も生まれているようだ。

 肝心の選挙結果でも襲撃事件の影響が色濃く見られた。会場のファンやテレビ中継を見ていた視聴者を最も驚かせたのが、襲撃事件で被害者となった川栄と入山の大躍進。昨年25位で今年の速報では45位と低迷していた川栄だが、最終結果は16位で初の選抜メンバー入りが決定。入山も昨年30位、速報で77位と危機的状況だったが、同じく20位にまでジャンプアップした。二人は欠席が発表されていたが、川栄は順位発表に合わせてサプライズ登場。治療中の入山も“電話出演”し、喜びの声をファンに届けた。良くも悪くも当事者である二人は間違いなく、襲撃事件の影響を最も受けたといえるだろう。

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