俺たちの『ダイヤルQ2』がついにサービス終了! 今だから話せるウラ側を大暴露!!


 あまりに人気が沸騰したせいで、青少年がかけすぎて請求額が数百万円になるという事件も発生。とくに悪質だったのは偽造テレカによる詐欺事件だ。

「ヤミ金なんかがダイヤルQ2を運営してることも多かったんですよ。そこで借金を背負って返済できなくなった人は偽造テレカを渡されて、ひたすら公衆電話から番組にかけまくるんです。すると、ヤミ金業者にはNTTからキレイな金が支払われる。ウソみたいな本当の話です」(前出・元エロ系出版社局長)

 こうした事態を重く見たNTTは91年に規制を厳しくして、92年には事実上ツーショットダイヤルが消滅。栄光は一夜の夢のように露と消えた。しかし、たった1年か2年の出来事なのに、どうしてこんなにも俺たちの記憶に深く刻まれているのだろうか。

「夜中にこっそり布団に隠れて聞くのがエロかった」(38歳・デザイナー)
「あのタブー感がたまんない」(36歳・会社員)

 ネットも携帯もない90年代初頭。性衝動を持て余した男子にとって、生の女性の喘ぎ声(録音だけど)は、それだけでアソコを熱くさせた。その声を聞きながら、好きなアイドルや女優の裸体を妄想してオナニーに耽っていたのだ。ネットで無修正動画がはびこる現代っ子にとうてい想像もつかないだろう。草食系だとかサトリ世代だとか言われているエロに軟弱な男子にこそ、味わってほしいと思うのは筆者がダイヤルQ2世代だからなのか。正直、その存在すら忘れかけていたが、いざなくなると聞くと、あの感情のともなわない喘ぎ声が妙になつかしい今日この頃である。
(文=中河原みゆき)

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