後輩の言葉に涙を流す上島竜兵! 有吉の厳しくも温かい愛情

1121ueshima_main.jpg※イメージ画像:『竜兵会の約束』エイベックス・エンタテインメント

 21日に放送された『アメトーーク!』(テレビ朝日系)に上島竜兵(52)が出演。事務所の後輩である有吉弘行(39)と一緒に“くされ縁芸人”として登場した。

 上島と有吉といえば、芸能界の中でも有名な仲良しグループ「竜兵会」の一員。もちろんその名の通り、上島をトップに置く太田プロを中心とした飲み仲間である。有吉の事務所所属から付き合いのあるという2人は、出会ってから19年が経ち、今では先輩後輩を越えた関係となっているという。

 番組冒頭、「ずっと上島さんのようになりたい」と思っていた語る有吉。デビュー間もなく猿岩石としてブレイクしながら、その後一気に人気を落とした有吉は、ダチョウ倶楽部との仕事があると上島のリアクション芸を見ては日ごろから憧れを抱いていたという。そんな有吉の気持ちを察してか、上島も先輩としてどうにかしてやりたいという気持ちは強かった様子。有吉によると、上島は「日本一の司会者になるからついて来い」と言っていたという。

 現状を見れば、日本一の司会者となったのはもちろん有吉。上島は師匠と仰ぐ志村けん絡みのレギュラー番組があるだけ。どん底時代の有吉とは立場がまるっきり逆転してしまったわけだ。そんな上島について有吉は、「最近まともにトークしていない」などと痛烈なダメ出しを繰り返した。

 「上島ちゃんは上島ちゃんでやってけばいい」「上島ちゃんにセンスなんて関係ない」と、仕事で思うように笑いがとれずに落ち込んだ上島に向かって励ましの言葉をかけるという有吉。そしてそんな有吉の言葉をありがたく聞いているという上島。まさにどちらが先輩なのかわからない関係といえる。

 さらに有吉は、上島の許せない点として、「ベテランなのに他事務所の後輩に敬語を使うところ」と言う。「けっこうな若手にも敬語で話すから、相手もどうしていいかわからない」「そんな姿は見たくない」と指摘。それに対して上島は、ボソッと「尊敬してるから…」と答る。しかし、その発言によって会場の空気が沈んでしまったことに気づいた上島は突然「アーーッ!」と奇声を上げて、何かをごまかそうとする。そんな上島の態度にも有吉は怒りを覚えるようで、「いつからそんなに臆病になったの?」と、緊張のあまりどうしていいかわからず、とりあえずといった感じで大声を上げる先輩に向かって、本気の説教を始めた。

 上島に向かって「なんでそんなにズルい芸人になったの!」「どうすんの?」と低いトーンで淡々と諭すように話す有吉。しかしその後、上島が「ドキドキが止まらないよ」と返すとスタジオは笑いに包まれ、有吉も納得したようだった。

 そして番組の最後には、「最近、忙しいと思ってるらしく飲みに誘ってくれない」と上島に向かって愚痴をこぼした有吉。売れっ子となった有吉に気を使って、上島から誘うことはなくなったというのだ。だが、有吉とすれば、それが寂しいらしく、上島からの誘いであれば「どんな時間だろうが、いつだって飛んでいく」と語る。そして「俺は昔と変わらず、(上島のことが)ずっと好きだし、いつだって上島さんどうしてるかなって(思っている)」と憧れの先輩への強い愛情を示す。そんな有吉の言葉に感極まったのか思わず涙を流した上島。有吉の、先輩への説教というのも強い愛情ゆえのものだった。

 今回、番組の中で見せた2人の“説教からの愛情表現”という流れが、どこまで事前に打ち合わせされていたのかはわからない。しかし、抜群のコンビネーションだったことは間違いない。終始有吉がリードしていた2人のやり取りではあったが、それも先輩としてのプライドを捨てた上島あってのもの。そんな上島の姿には芸人としての矜持を感じる。売れっ子有吉に引っ張られて、ダチョウ倶楽部の返り咲きを楽しみにしたい。
(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/
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