伊豆大島“モンスターボランティア”の実態 元俳優議員が「無料で寝る場所を確保しろ!」と被災地に要求!?

1029tarou_main.jpg※イメージ画像:山本太郎オフィシャルブログ「山本太郎の小中高生に読んでもらいコト」より

 台風による土石流で甚大な被害が出た伊豆大島(東京・大島町)。現在も行方不明者の捜索が続いているという緊迫した状況だが、この島に島外からボランティアが集結している。だが、善意で集まったはずの人々が「モンスターボランティア」になることもあり、東日本大震災の被災地でも無料の宿泊場所や食事などを要求する行為が問題視された。伊豆大島でも同じ問題が起きているらしく、現地でボランティア活動をした女性が「島外ボランティアのワガママ」ぶりを告発。しかも、その図々しい要求をしてきた人物が参議院議員の山本太郎氏(38)だった可能性が浮上し、ネット上で物議を醸している。

 28日夜、伊豆大島でボランティア活動をしてきたという女性が自身のFacebookで「伊豆大島の今~島外ボランティアさんのワガママと島外議員さんの高圧~」と題し、現地で体験した衝撃的な出来事を綴った。その記述によると、この女性が現地で社会福祉協議会の局長と話している最中に「ボランティアが寝る場所がないって言っているじゃないか! 宿泊料金が高くて泊まれないって! 今、町長に、ボランティアたちが無料で寝る場所を確保しろって言ってきたからな!!」と怒鳴りこんできた人物がいたという。

 この女性によると、伊豆大島でのボランティアのルールは「宿泊場所を確保できる人」が前提。強制力のあるものではないにせよ、被災地にできるだけ負担を掛けないようにするためには至極当然のルールだ。ただでさえ疲弊している被災地にボランティアの世話までさせてしまったら本末転倒。島外から一時的にやって来たボランティアではなく、現地に住んでいる人達の生活を優先するのは多少の想像力があれば誰でも分かる常識である。それを全く無視した物言いに女性は驚いたようだ。

 女性はこの人物を名指しこそしてはいないものの、「声の主の顔を見ると。あら?知った顔ですね。あの議員さんでした」と有名な議員であることを示唆。女性は「こんにちは」と挨拶したが、にらまれた上に無視されたという。

 この女性は「なんで、こういったルール外のことを議員さんが社会福祉協議会さんに怒鳴ってきたり、町長にあーしろこーしろと言ったりするのだろう。町の議員さん達で話し合ったことであれば、わたしが口を出すべきではないけれど。彼は、町の議員さんではない」とも綴り、部外者である島外の議員が我が物顔で騒ぎ立てた挙げ句、被災地の住人に怒りを向けるという矛盾した行為に疑問を呈している。

 さらに女性は「選挙前とかは、あんなに熱意あふれる感じだったのに、そりゃ、俳優さんもしていたんだから演技もうまいよね」と記しており、元俳優の議員という記述からネット上では山本氏の名前が浮上。実際、山本氏は伊豆大島入りしており、現地での活動を「TwitCasting(通称ツイキャス)」で中継している。伊豆大島入りした元俳優の議員となると山本氏くらいしかおらず、ネット上ではほぼ特定といった雰囲気になっているようだ。

 この騒動に対し、ネットユーザーからは以下のような厳しい声が上がっている。

「こいつ、復興を妨害するために伊豆大島に行ったのかよ」
「被災地にとって有害以外の何物でもない」
「自力で宿泊場所も確保できない奴は迷惑だから行くなよ」
「大変な苦労をしている被災地の町長を怒鳴りつけるって鬼か」
「こんな奴を当選させた東京都民は反省するべき」

 その一方、山本氏の支持者からは「典型的なネガキャンでしょ」「太郎さんを陥れるための捏造では」「名誉毀損で訴えたらどうですか」「中傷が増えれば増えるほど太郎さんの存在が認められてるんだなと思います」などといった擁護の声が上がっている。

 山本氏といえば、10月24日に配信したツイキャスの放送で「国会議員に出す弁当はベクれてる(放射能汚染されている)」などと発言し、被災地を差別しているのではないかと批判を浴びた。また、28日に伊豆大島から配信したツイキャスで復興作業や救助活動に励んでいる自衛隊について話している最中、カメラスタッフが「人を殺したいといって自衛隊になってる人もいるんですかね」などと発言したことも問題視されている。

 山本氏としては自分の中の「正義」を遂行しているつもりなのだろうが、その方向性が迷走しているようだ。元タレントという知名度で当選した側面があるとはいえ、山本氏はれっきとした国会議員。自らのイデオロギーを優先するのではなく、本当に被災地のためになる言動を心掛けてほしいものだ。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops

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