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元カレから逃げたくて始めたAV女優という仕事、私には向いてた


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※イメージ画像 photo by Alejandro Rivas NGD from flickr

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 あるときは高級ホステス、またあるときは潜入取材ライター……好奇心の赴くままに動いてきた20代女子・アスモデウス蜜柑が、「短期集中連載・彼女がAV女優になったワケ」をお届けします!

序章【AV女優というお仕事の謎に迫る】はこちらからどうぞ

■女優A子の場合

 A子は22歳の現役企画単体女優。休学中だが大学に在籍している。AVの仕事をする前は、昼は大学生活、夜はキャバクラ嬢としてアルバイトをしていたという。彼女はなぜ、キャバ嬢からAV女優への転職を決めたのか?

A子「当時付き合っていた彼氏が、私のお金を使いこむDV男で……。大学もほとんど行かずキャバクラで働く毎日に嫌気がさして、彼から逃げるために引っ越しをしたくて。まとまったお金が一気に必要だったんです。最初は引っ越し資金を稼ぐための一度だけの出演ですぐに辞めようと思ったくらい、ライトな感覚で業界に入りましたね。最初の事務所はまずスカウトから情報を得て自分で入りました。でも勝手に裏ビデオが出回っていたり、出演が私だけ(=単体扱い)なのに企画モノと同じくらいの給料しか貰えなくて不信を感じて、友達の紹介で最近事務所を移籍しました。今の事務所は整形費用なんかも3割負担してくれたり、ギャラが最低30万からだったりとこちら側のメリットが大きいので、納得しています」

 では、そのAV女優の所属事務所の人間は、どんな仕事をしているのか。

A子「メーカーに宣材を持って行って営業したり、女の子と一緒にメーカーに出向いて面接まわりをします。面接まわりの際、女の子は各メーカーで洋服を脱いで写真を撮られ、毎回面接用紙に必要事項を記入するんです。どこまでできてどこまでできないのか、なども選択肢で記入します」

 およそ一年半前に企画モノでデビューしてから現在まで、こなした撮影は20本前後だという。

A子「初めての撮影のときも緊張しませんでした。これだけで彼から逃げられると思うと、助かったという気持ちの方が大きかった」

 それだけ、元カレとの関係に疲れていたのだろう。

 友人には自らAV女優なことを告白しているが親や兄弟にバレるのを防ぐため、A子はパブを絞っている(=コンビニで誰でも購入できるような雑誌やスポーツ紙には情報を載せない)。ゆえに、単体ではなく企画単体女優という立場なわけだが、仕事の幅は広いそうだ。

A子「小さな仕事から大きな仕事までたくさんあって、作品によってこんなに天地の差があるのかと最初は驚きました。具体的な作品名とかは出せませんけど……。スカトロとデブな男優さんだけはNGを出していますが、あとはアナルセックスでも3Pでも何でもやりました。私のキャラクター的には、拘束されたり連続でイカされて白目を剥いたり、M女モノが多いですね。他の女優さんと絡む作品もあります。仕事として割り切っているので好きなシチュエーションはありませんが、私自身実はバイセクシャルなので、レズモノはプライベートでもほとんど経験できない分、楽しんじゃいます(笑)。企画だと一時間半の拘束で8万のギャラをいただいたこともありますが、ひどいのだと20時間も撮影にかかったのに12万とか。拘束時間は巻いたり押したりは当たり前なので、時間が長いからといってギャラが高くなるわけではないんですよね」

 大学生キャバ嬢だった頃と今とでは、「まるで人が変わった」というA子。性格そのものが変わった、ということなのかしら?

A子「昔は喜怒哀楽が激しい方だったんですけど、感情が薄くなったというか……。人にやれと言われたら何でもだいたいできるようになったし、プライベートで性に対して興味がなくなりました。なぜか顔つきが暗くなりましたし、心から何事も楽しめなかったり笑えなくなりました。恋とか好きとかそんなものより、全てはお金だと思ってしまいます。前は大好きな人とのセックスが幸せだったのに、今では作品にもならないのにセックスなんて勿体ないな~って思っちゃうんです」

 決して良い方向に変わったわけではないようね…。好きな人とのセックスって、たまらなく幸せだと思うのに。

 彼女は家賃約10万円のワンルームマンションに住んでいて、収入のわりに散財していないのかと思いきや、物欲と外見の執着が半端ではない。

 A子は完全に整形依存症で、自分を磨くためのエステに多額のお金を使い、高級ブランドのバッグやアクセサリーを買うことを生きがいとしている。事務所移籍によって、一度の撮影で最低20万円は手にできるようになったという彼女は、「次は小鼻を削って、顎にプロテーゼ入れてくるんだ~」「暇だから目をまたいじろうかな」と気軽に口にする。美容整形に対する感覚がとてもライトなのだ。気に入らなかったら、またいじればいい。それだけのお金をA子は手にできるし、金銭を得る手段としてのAVの仕事を全く苦痛だと思っていない。

 最後に、親や友人は仕事についてなんと言っているか、そして夢や今後のビジョンについて聞いてみた。

A子「友人には何を言われようと構わないのですが、意外とみんな打ち明けても応援してくれています。親は私の仕事を知りません。居酒屋でバイトをしてるっていうアリバイを信じていて、整形してから一度も会っていません。だから実家に帰るのが怖くて、どんどん疎遠になってますね……。昔から私は自分に自信がない人間でした。だから少しでも自信を持ちたくて、誰からも綺麗と言われたくて整形を繰り返しているんです。今後のビジョン……自分の外見を完璧にしたいですね。あ、でもAV女優を経て芸能界に行きたいなんて考えたことはありませんよ。この仕事は私にとってとても楽だから、向いている。楽してお金を稼ぎ続けたいんです。将来は全身整形してお金持ちと結婚して引退したい。それが叶わないなら、もう現実化逃避で誰も私のことを知らない外国に住むとか、遠くまで逃げてしまおうかと思います(笑)」

 以前、私の開いた飲み会の場で、初対面の男性に「普段何の仕事をしているの?」と聞かれた際、A子は自分のAVのパッケージ写真を見せながら「これ、私!! 私、AV女優なの」と笑顔で答えていた。そのときの男性のガツガツとした食いつきようっていったら、もう見ていて情けないくらいだったわ。AV女優が軽いとか、セックスが好きだと決めつけて、「俺にも簡単にやらせてくれそう」と狙っているのが見え見え。A子はただのセックスに興味はないのに……。

 その男に連絡先を聞かれて教えたA子は、解散した直後に「泊めてくれない?」と下心丸出しの電話を受けたが、やはり「お金にならないセックスをなんでやんなきゃいけねーんだよ」とぶった切っていた。そのあたりはプロである。白黒はっきり割り切っているところはかっこいいわ。ただ、A子は未来のことよりも、今の時間しか見えてないのよね。整形で美を保ち続けるには維持費がいるし、いつまでもAV女優として稼ぎ続けていけるわけじゃない。お姉さまは今後が少し心配よ。
(文=アスモデウス蜜柑)

■アスモデウス蜜柑
 好奇心旺盛な自他共に認める色欲の女帝。長年高級クラブに在籍し、様々な人脈を得る。飲み会を頻繁に企画し、様々な男女の掛け橋になり人間観察をするのが趣味(捻くれてるって?余計なお世話よ!)。そのため老若男女問わず恋愛相談を受けることが多い。趣味は映画観賞で週に3本は映画を見る。

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