能年玲奈、まるで子役!? 『火曜サプライズ』で初の“食レポ”も空回り

nounenlora1001main.jpg※イメージ画像:『ROLa 2013年11月号』新潮社

 9月28日に最終回を迎えた『あまちゃん』(NHK)。平均視聴率こそ堀北真希(24)主演の『梅ちゃん先生』(NHK)に惜敗したものの、12時台の再放送(通称「昼あま」)、BSプレミアムでの先取り放送(通称「早あま」)、さらには録画を合計した視聴者の数では『梅ちゃん先生』を上回るとも言われ、キーフレーズの「じぇじぇじぇ」が流行語大賞の本命と目されるなど、その旋風は放映終了後の今なお止む兆しを見せない。

 ひと昔前では考えられなかったことだが、『あまちゃん』ブームを利用しているのはNHKだけではない。民放各局も『あまちゃん』ブームにあやかる企画を放送しているのだ。今月1日の『火曜サプライズ』(日本テレビ系)では、副題を『~じぇじぇっ!超豪華すぎます秋の拡大2時間SP~』とし、『あまちゃん』主演の能年玲奈(20)を起用。番組では『あまちゃん』のBGMや挿入歌が頻繁に流されるなど、完全に「乗っかった」形の企画である。

 『あまちゃん』以外にはテレビでの目立った活動のない能年だが、9月20日には、『あまちゃん』の朝の本放送に引き続いて放映されていた『あさイチ』(NHK)に生出演。ぶっちゃけトークに臨んだものの、極度の緊張からかしどろもどろになっており、まともな受け答えができていなかった。これには、心ないネットユーザーから「コミュニケーション能力に難アリ?」「素人よりひどいな」といった声も寄せられた。

 そんな能年が、『あまちゃん』で共演した小池徹平(27)とともにゲスト出演した『火曜サプライズ』。「じぇじぇっ!」と銘打った企画ながらも、2時間スペシャルのうち、能年が出演したシーンは約半分だった。

 グルメロケであるにもかかわらず「洋服を作りたい」という注文をつけるに始まり、その後も緊張極まってか、曖昧な返事や照れ笑いのオンパレードで“ド天然”っぷりを炸裂させていた能年。彼女を囲む小池と、番組レギュラーのウエンツ瑛士(27)も能年のトーク下手を察したと見え、能年はまるで子役のように相槌だけ打っていればトークが成立するようになっていった。ウエンツに対して聞きたいことが「ない」と能年が答えて以降、ロケ後半では露骨に機嫌の悪そうな表情を見せたウエンツ。もちろん演出ではあるが、ウエンツが苛立ちを感じていてもおかしくはないほど、能年の“ド天然”っぷりは際立ったものだった。

 コメディエンヌとして喝采を浴びるスターとは思えないこの様子について、国内外のドラマ事情に詳しい芸能ライターの男性はこう話す。

「近年で言えば上野樹里(27)チャンなんかがそうですけどね、役柄に完全に入りきっちゃう女優さんが稀にいるんですよね。『憑依型』って言うんですかね、『あまちゃん』劇中の鈴鹿ひろ美じゃないけど(笑)。玲奈チャンもそのタイプでしょう。『お前は天野アキだ』って言われれば何でもできるだろうけど、バラエティに出てフリートークを形にできるかどうかはまったく別問題ですよね」

 上野樹里といえば、『のだめカンタービレ』(フジテレビ系)でコメディエンヌとしての才能を発揮したものの、舞台挨拶中に観客席に走りだすといった奇行が報じられたこともある“お騒がせ女優”としても有名な存在だ。コメディエンヌとして一線級の活躍をしたものの、バラエティでのフリートークは苦手。そんな共通点を持つ能年と上野の最大の違いについて、前出のライターはこう語る。

「樹里チャンは我が強い性格で、そのウワサが広まったのも相まって業界人から敬遠されている感がありますけど、その点、玲奈チャンは素直すぎるくらいに素直でしょう。樹里チャンとは違うタイプですが、それだけにちょっとワルめの男性に付け込まれる可能性はありますね。本人はトークで『穏やかに見えるのに気性が荒い人』が好みだって語ってましたけど、それはダメ男の典型例じゃないですか(笑)」

 スキャンダルのない“処女イメージ”がウリの面もある能年だが、どうやら、上野のように前のめりの言動で失敗するよりも、受け身の行動で失敗する危険性のほうが高くなりそうだ。『火曜サプライズ』でのWaTの2人組のように、苛立ちながらも能年に対する気遣いを見せる「イイ男」ばかりではないことは肝に銘じていてほしいものだが…。

 放映終了後の虚脱感を指す「あまロス症候群」なる新語も誕生させた怒涛の人気ドラマ『あまちゃん』。主演の能年玲奈には、宮藤官九郎の脚本を完全に演じきった実力を開花させる場がきっとあるに違いない。しかし、バラエティやトークショーでも通用する「タレント・能年玲奈」をうまく演じることができるのは、まだまだ先になりそうだ。
(文=是枝 純)

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