ロンブー淳の「事件」が決め手…『知りたがり!』打ち切りのワケ

komeshun0128.jpg※イメージ画像:『全方位型お笑いマガジン コメ旬 Vol.3』
キネマ旬報社

 フジテレビの情報番組『知りたがり!』(月~金曜・後2・00)が3月で終了し、4月からスタートする後継番組のメインキャスターに元日本テレビでフリーの西尾由佳理アナ(35)が起用されることになった。

 2010年3月に始まった『知りたがり!』は、ロンドンブーツ1号2号の田村淳(39)をメインコメンテーターに据え、当初は午前の時間に放送されていた。だが、視聴率が思うように上がらず、昨年4月の番組改編で午後に時間帯に引っ越し。さらに元NHKの住吉美紀アナ(39)を司会に起用するなどテコ入れを図ったが、視聴率は3%前後という体たらくで時には1%台ということもあった。

 以前から打ち切りのウワサは絶えなかったが、淳が同番組に並々ならぬ意欲を燃やしており、吉本興業との関係もあって今までフジは切るに切れなかったという。だが、当の淳が昨年10月、インターネット配信番組の生中継の最中に、駐車違反をめぐって警察官を罵倒するというトラブルを起こしてしまった。これを契機に局内の意見が打ち切りに大きく傾いたようだ。

「番組終了の原因は低視聴率もありますが、それよりも淳のトラブルの方が決め手になった。警察沙汰どころか、ケンカ越しで警察官と口論するという態度は情報番組のMCとしてふさわしくない。件のトラブルだけでなく、今年に入ってからも、ネットの生中継サイトで視聴者に『糞の集まり』などと暴言を吐いています。吉本に配慮して番組を切るに切れずに悩んでいた局側に、打ち切りの口実を与えてしまったといえるでしょう」(スポーツ紙記者)

 同番組は昨年5月に司会の伊藤利尋アナウンサー(39)が接触事故を起こし、番組冒頭で謝罪するというトラブルもあった。その半年後には、淳が件のトラブルで出演自粛し復帰明けに謝罪しており、メインMCが相次いで不祥事を起こすという“お騒がせ番組”になっていた。「打ち切りは当然。むしろよくもった方」(テレビ局関係者)というのが業界の認識のようだ。

 同時間帯で巻き返しを狙いたいフジは、ライバルの『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系)との差別化を図るため、爽やかなイメージの西尾を新番組のMCに起用。芸能情報に強い『ミヤネ屋』に対し、新番組は生活情報に特化することで主婦層を囲い込もうとしているようである。

 西尾といえば、日テレ時代には05年から朝の情報番組『ズームイン!!SUPER』の司会を約6年間務め、10年に広告プランナーの男性と結婚。翌年に日テレを退社し、昨年9月にフリーアナウンサーのマネジメント大手事務所であるセント・フォースに入った。オリコンの「好きな女性アナウンサーランキング」で首位になったこともあり、爽やかな美貌とアナウンス力には定評がある。フジの期待に十分に応えてくれそうな実力派といえそうだが、先行きを不安視する声もある。

「彼女はアナウンス力に定評はあるが、ソツがなさすぎてインパクトに欠ける。フリー転身後は代表作と呼べるようなヒット番組はなく、日テレ時代から司会を続けてきた『世界まる見え!テレビ特捜部』も昨年3月に降板している。今回の起用はセント・フォースのプッシュが大きかったようですが、フジ内部からも西尾の抜擢に不安の声が上がっている。そんな彼女をメインに生活情報番組をスタートさせても、ドギツい芸能情報が好評の『ミヤネ屋』に勝てるとは思えない」(テレビ誌ライター)

 最近は凋落が著しく、何をやっても裏目に出てしまっているフジ。今回の“午後の顔”の交代劇も前途は多難のようである。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops

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