雨上がり決死隊・宮迫「胃がんの疑い」に怯える芸人たち

※イメージ画像:『純喫茶磯辺』メディアファクトリー

 雨上がり決死隊の宮迫博之(42)が胃に重い疾患を患い、12月から長期休養に入ると各種メディアが報じている。詳しい病名などはまだ明らかにされていないが、3日に配信されたスポーツ報知の記事によれば「初期の胃ガン」ではないかという。自覚症状のない早い段階での発見とあって、早期の治療に専念すれば、比較的早く復帰できるのではないかというが、「ガン」という響きに、宮迫の周囲は戸惑いを隠せないという。

 多くの人々がかかるガンという病気。普段はテレビの中で華やかに活躍するお笑い芸人も、まじかるずの藤代達生や非常階段のミヤコなどが40歳手前でガンで亡くなり、衝撃を与えた。特に今回の宮迫は、週にレギュラー番組を10本以上も持っている超売れっ子芸人。1990年前後に大量にデビューした芸人の中で、彼ほどの大物のガン発覚は初めてといえる。今年は、芸人たちの収録中のけがが大いに話題になったが、そのけが人続出の一因に挙げられたのは、芸人の高齢化だった。しかし、今回の宮迫のガン発覚という事態は、多くの中堅芸人にショックを与えたに違いない。

「ひと昔前の芸人さんの中には“芸人が健康を気にしてどうするんだ”という考え方を持った人も多かったようですけど、今は、会社側が健康診断を受けるように指導しています。ただ、それでも、“これまで一度も健康診断を受けたことがない”ことで有名な明石家さんまさんに憧れてか、若手芸人の中にも、どんなに指示されても健康診断を受けないという人もいるみたいです。まあ、それは自分の判断ですから、どうしようもないことでしょうけど、今回の宮迫さんの一件で、また意識は変わるかもしれませんね」(業界関係者)

 確かに芸人という人々が、人一倍健康を気にし、禅僧のような生活を心がけていたら少し興ざめしてしまうかもしれない。しかし、芸のためとはいえ、毎晩のように飲み歩き、不規則な生活を続けていたら体に支障をきたすこともあるだろう。今回の宮迫の病気がどんな原因によるものかはわからない。そもそもどんなに健康に気を使っていても病気になる人はいる。だが、笑いというものを提供する芸人というのは、やはり健康でなければ務まらないものだ。

「芸人の中でも、爆笑問題の太田光さんやさまぁ~ずの大竹一樹さんなどは、異常なほど健康に気を使っているとして有名ですけど、そうしたものは一種のキャラクターですからね。仮に実生活で本当に“健康オタク”だったとしても納得はできます。しかし、逆に健康なんて気にしないキャラの芸人もいるわけです。そうした芸人にとって、今回の宮迫さんの件は衝撃的だったでしょうね。特に今の時代、どこで何を言われるかわかりませんから、健康診断などは一切受けずに、キャラを守るために実生活から不健康そのものを通している人もいるくらいです。そんな芸人の中には、わざわざ地方のクリニックに行って健康診断を受けるような人もいるそうですよ。これからはそうした芸人が増えるかもしれませんね」(大手芸能プロ・元マネージャー)

 ギャグにできる程度の怪我ならまだしも、深刻な内臓疾患ともなれば、同じ病気に苦しむ人々も多い。たとえ完治しても、病気のことを笑いに変えることは難しいだろう。すでに何らかの疾患があることがわかった宮迫とすれば、今後の芸人人生に大きな影響が出ることは間違いない。宮迫がガンかどうか、またその進行具合がどの程度かというのは定かではないが、とにかく回復をしてもらい、同じ病気に苦しむ人々の希望になってもらいたい。そうすることで、彼の新しい芸人人生が幕を開けるに違いない。そして、お笑い芸人の中でも、もっとも豊富な人材を揃える宮迫と同じ世代の芸人たちにとって、今回の宮迫の件は彼らの健康意識を高めたことだろう。彼らには“芸人らしく”健康に気をつけて、これからもお茶の間に笑いを届けてもらいたいものだ。

(文=峯尾)http://mineoneo.exblog.jp/
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