本命の恋人と別れるよりも難しい? セックスフレンドのスマートな清算方法

couplesepa1010.jpg※イメージ画像 photo by Mass-n from flickr

 10代20代の頃はセックスのことで頭がいっぱいだった人も、30代40代になると徐々に価値観が変化し始めるだろう。一夜限りの肉体関係やセックスフレンドとの気ままな間柄は十分に堪能したので、ぼちぼち落ち着きたいという思考にシフトチェンジするものだ。

 「30代40代になってから本命の女性を見つけるのは難しいのでは?」という不安を口にする人もいる。確かに、ひと昔前は、「結婚適齢期を過ぎているのに結婚していない=性格や性癖に何らかの問題がある」という見方もあった。しかし最近では、結婚適齢期という概念がなくなりつつあるので、30代40代でも決して遅くはないだろう。

 さて、運命の女性と出会い、結婚を前提とした付き合いがスタートしたとしよう。普通ならめでたしめでたしとなる運びだが、人によっては身辺整理が必要な者もいるはずだ。そう、セックスフレンドの清算である。1人2人ならいざ知らず、数名のセフレ女性を抱えているケースもあるだろう。

 たかだかセックスフレンドの清算に思い悩むこともないだろう、と思う人もいるかもしれない。そう思った人は、おそらく今までセックスフレンドを持ったことがなく、セックスフレンドという関係性に対して漠然としたイメージしか沸かないのではないだろうか? 「カラダだけが目当て」という単純な関係性のセックスフレンドは、実際のところ少ないものである。動物のようにカラダを重ねるだけではなく、その前後には多少の雑談もする。夕食時に待ち合わせる場合は一戦交える前に食事を共にすることもある。酒がないとエロい気分になれないという事情で、2人で飲みに行くこともあるだろう。さらには、カラオケや映画に行くケースも。現代のセックスフレンド関係は、「セックスするフレンド」ではなく「セックスもするフレンド」なのだ(※)
(※https://www.menscyzo.com/2012/07/post_4357.html

 それなりに密度の濃い関係を構築してきたセックスフレンドの清算は、本命の恋人と別れるよりも難しいと、セックスフレンドを持ったことがある人々は口を揃える。というのも、正式交際していたわけではないので、「俺たち、もう終わりにしよう」というのは何となくおかしい。かと言ってカラダだけが目当てだったわけでなく、性格的に合う部分もあったからセックスフレンド関係を継続することが出来たので、邪険に扱うのも心が痛む。

 セックスフレンド関係のスマートな清算方法はないものか? 経験者からの声を募ったところ、案の定、「自然消滅を狙う」というやり方が多かった。自分からはいっさい連絡をせず、相手からのメールにも返信しない。内容的に、どうしても返信が必要な文面でも、極力返事は遅らせる。根気のいるやり方だが、相手が勘のいい人だと、すぐに察してくれるという。

 メールを無視することに心が痛むという理由で、電話番号やアドレスを変えるという人もいた。そうすれば、相手から着信が来たのかどうかわからないので、罪悪感は軽減される。しかし、見えないところで、相手は相当なショックを受けているに違いない。

 「清算しない」という声も挙がった。もちろん、本命のカノジョが出来たのだから、今までのように自分から積極的にアポをとることはないが、誘われたら応じるというスタンスだ。本命のカノジョの存在は、「言いづらい」という人がほとんどだった。結婚後も言い出せずにいるケースもあるようだ。「独身のフリをして会っているのか?」という質問に対しては、「聞かれないから答えないだけ」という都合のいい回答が返ってきた。こちらから言い出さない限りは「最近、結婚した?」などと聞かれることはないだろうに。

 少数派では、「涙を飲んで別れを告げた」「相手が絶対に嫌がるプレイ(アナルなど)をしつこく提案し、愛想を尽かされるように仕向けた」など、セックスフレンドの清算には苦労はつきもののようだ。曖昧な関係だったからこそ、終わらせ方も曖昧になってしまうのは、やむをえないといったところか。
(文=菊池 美佳子)

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