【連載】本多圭のオトコとオンナの芸能恥話

「スギちゃん一時リタイア」特需の美木良介と酒井法子の復帰説

※イメージ画像:左『美木良介式 呼吸しっかり2分間ダイエット!』 株式会社スクロール
『ビーズ friend 2009年 07月号』ブティック社

芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、芸能界の裏側に横たわるオトコとオンナの深い業を掘り起こします。

 現時点で、事務所の稼ぎ頭だったスギちゃんを番組収録中の事故で稼働させられなくなった芸能プロ「サンミュージック」。そのスギちゃんの分まで稼ぐことが期待されるのが、同事務所の系列「サンミュージックブレーン」に所属し現在ブレイク中の俳優・美木良介だ。美木は自身が開発した「ロングブレスダイエット」が大ヒット。テレビやイベントでの露出も急増した。

 その美木といえば、思い出すのは“ゲイ疑惑”だ。彼が俳優として活躍し始めた1980年代半ばは、新宿2丁目界隈では、イケメンモデルとして活躍していた阿部寛と風間トオルが人気を二分していた。美木は、風間と沖縄にあるプライベートビーチで、手をつなぎながら、日焼けをしてしたという情報が流れて、マスコミの間でゲイ疑惑が持ち上がったのだ。筆者も真偽を追ったが確証は得られなかった。

 その美木は01年に10歳年下の元OLと結婚。翌年には長女が誕生、ゲイ疑惑は消えた。その後、脇役としてドラマでたびたび見かけることはあったが、まさか美木がサンミュージック系列の事務所に移籍していたとは知らなかった。

 美木は移籍後、持病の腰痛を治療するために自らロングブレスダイエットを開発。自身の体験を元に『ロングブレスダイエット』シリーズの書籍とDVDを刊行。今年5月に放送されたTBSの『中居正広の金曜日のスマたちへ』で紹介されたのをはじめ、バラエティ番組でも取り上げられて、このダイエット法に火がついた。さらにロンドン五輪で銀メダルを獲得した女子重量挙げ48キロ級の三宅宏美選手がロングブレスで減量に励んでいるというニュースが流れて、書籍とDVDは現在も輪をかけて売れている。美木の印税は2億円を超したとも。それだけではない。大ブレークしたことで、美木は今年6月29日に亡くなった俳優・地井武男さんのテレビ朝日の人気番組『ちい散歩』の後継レポーターとして名前が挙がったのだ。

 『ちい散歩』は故・地井さんが体調を崩して入院したために、5月からは加山雄三にバトンタッチされて『若大将のゆうゆう散歩』として放送されているが、加山の上から目線で町の人に接触する姿勢が主婦層から反発を買い視聴率が落ち込んだことから、10月の番組改編で加山に代わる後継者探しが始まったという。そこに、美木の名前が候補者にあがったというわけだ。これ以上、加山路線で数字が下がると、その可能性は高まりそうだ。

 スギちゃん、それに美木と、サンミュージックに新たなスターが生まれたが、気になるのは元女優の酒井法子だ。

 前事務所であるサンミュージックは、酒井の執行猶予明けの今年11月に芸能界復帰についてサポートすると公言していたが、酒井の後見人である建設会社の富永保雄会長が今年5月に急死してから、肝心の酒井サイドからはサンミュージックに連絡がないために、酒井の動きが全くつかめない状況が続いているそうだ。

 そんな中、水面下では酒井の“復帰利権”に群がる人物もいる。昨年4月に、中国政府からの依頼を受けて、酒井に麻薬撲滅キャンペーンの“禁毒大使”を務めさせた「アンダーゼット・グループ」の周帆代表と、この時、酒井の日本の代理人を務めた芸能プロ経営のKだ。彼らが制作にタッチする日中合作映画で、酒井は復帰するというウワサがまことしやかに流れている。

 だが酒井は、逮捕によって損害を負わせたサンミュージックに大きな借りがあるはず。それにより経営危機に陥ったサンミュージックを他のタレントたちが支えてきたわけなのだから、酒井は復帰するとなれば、同事務所への恩返しを最優先で考えるべきだ。スギちゃんの穴を少しでも埋めてやろうというくらいの気概を見せてほしい。年末に向け、酒井の動向に目が離せなくなった。
(文=本多圭)

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