連続不審死公判で判明した被告のセックス観 「落としのメールテクニック」

※イメージ画像:『婚活詐欺』/著:岩井志麻子/宝島社

 2009年、東京・千葉・埼玉で男性3人が不審な死を遂げた、いわゆる首都圏連続不審死事件。この件で逮捕・起訴された木嶋佳苗(37)の初公判が10日10時から、さいたま地裁で開かれた。

 法廷に現れた木嶋被告人は、前髪のない内巻きボブ、明るいブルーのニットカーディガンに膝丈スカート。豊満な肉体も手伝って、かなり明るい印象だ。だが目つきは鋭く、傍聴席を険しい目で凝視する場面が多々見られた。初公判の午後にはなぜか、紺色のジャケットに”衣装替え”したが、おおむね一般的な被告人と比べ、かなり身なりに気を配っている様子がうかがえる。

 木嶋被告人は冒頭の3件の殺人罪ほか、詐欺未遂、詐欺、窃盗と計10の罪で起訴されているが、罪状認否でまず殺人罪についてはすべて「殺してはいません」と否認。詐欺罪および詐欺未遂罪については、そのうち2件の詐欺のみ認め、他は否認。”当時、真剣に結婚を考えていた”と主張した。さらに、男性が眠っている間に財布から5万円を抜き取ったという窃盗罪についても「私はお金を盗った事はありません」と否認。波乱の幕開けとなった。

 この一連の事件は男女のマッチングサイト、いわゆる婚活サイトが舞台になっており、そこでコンタクトを取った男性らが被害者となっているが、10日の初公判、そして11日の審理で注目されたのは、木嶋被告人の”メールテクニック”だろう。

 まず男性らに送るメールは半ばテンプレート化しており、大きく分けて2パターン。ひとつは「大学の学費や雑費を支援して欲しい」もうひとつは「料理学校の授業料を一時的に支援して欲しい」である。どちらも、真面目に学業に専念している様子やアルバイトに精を出している様子をアピールしつつ、支払いに窮することになった事情を切々と書き連ねているのである(もちろん、これらの内容は虚偽)。そして、いわゆる金の無心だけでは終わらず、木嶋被告人はメールの最後に必ずセックス談義を絡めてくるのだ。

「私は遊び相手や恋人ではなく、真剣に旦那様を探していることもあり、どうしてもその相手との今後の生活を考えてしまいます」

 と真面目に男性を選ぼうとしている様子も盛り込みながら、

「本当に相性の良い人とは、割と早い時期に信頼関係を築けていました。肉体関係のこともありますが、私には時間をかけないと”そういう関係”になってはいけない、という思いはありません。むしろ男女が惹かれ合うのであれば、早い時期にそうなるのは自然だと思っています」

 と、即ハメも可能であることを臭わせるのである。

 これらのテクニックを駆使し、木嶋被告人は一連の事件で総額3000万円近くを手に入れた。そのうち、2009年8月に死亡した東京都の会社員、大出嘉之さん(41=当時=)に対してはこれ以上に際どいメールのやり取りをしていた事が明らかになった。

「いつ子供を授かっても構わないと思いました。もちろん避妊しなくてもいいし、休学の覚悟もあります」

 これに対して大出さんは「このまま、ゴールインしたいですね」と返信している。

 検察側は、このメールのやり取りの翌日、2人はデートをし、さらにその翌日、木嶋被告人は授業料と称して大出さんから470万円を受け取ったと主張している。

「私も応援してます。自分はもう自分だけの自分ではないのだという気分です」

 木嶋被告人から”授業料を払ってきた”というお礼のメールが送られたあとに、大出さんが返したメールである。
 
 木嶋被告人との幸せな将来を夢見ていたであろう大出さんはじめ、3名の男性は木嶋被告人が主張するように自殺なのか、それとも他殺なのか。審理は4月13日の判決言い渡しまで、長期に渡る予定だ。

『結婚詐欺師〈上〉』

 
だまされないようにしたいものです

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