劣等感こそ個性!! コンプレックスを昇華させたアイドルたち


 最近ではAKB48の指原莉乃だ。彼女は”へたれ”といわれるが「大分県にいる時はまあまあイケてる方だと思っていたが東京都に来て一気に自信がなくなった」(『踊る! さんま御殿!!』日本テレビ系)との発言があり、容姿へのコンプレックスが先か、へたれな性格が先かは不明。しかし、見事にへたれキャラを開花させて特異な分野を開拓、冠番組まで持つに至ったことは皆さんご存知の通り。

 同じくAKB48で容姿へのコンプレックスがあったのは北原里英。ウナギイヌ((C)赤塚不二夫)に似ているということがメンバーやファンの間でネタにされているのは有名だが、ところがコレは本人にとってはあまり洒落になっていなかったらしい。

 第1回じゃんけん大会の舞台裏の彼女に密着したカメラに向かって、「すみません撮り甲斐のない女で…」「(自分が)ブスなことぐらい分かってる」などとマジ顔でネガティブ発言を連発。しかしその後、父親ほど歳の離れたカメラマンとのつかの間の交流の中で、「今日から自分をブサイクと思うのはやめました」と、涙ながらに話すに至った。

 これはコンプレックスが昇華された瞬間であり、その後のグラビア展開、AKB48の冠バラエティーでの露出の多さもそれを物語っているとはいえまいか。 とはいえ、きたりえは何度も選抜されている知名度の高いメンバーなため、不遇なメンバーから見れば贅沢なコンプレックスかもしれない。

 もっと簡単な”コンプレックスの昇華”の例はグラドル界に見られる。

 小池栄子、MEGUMI、倉科カナなど、かつてグラビアを賑わせたアイドルたちは、揃って「胸が大きいことがコンプレックスだった」と語っている。「大きいお尻がコンプレックスだった」というオシリーナこと秋山莉奈という例もあるが、彼女らはそれがウリになるグラビアシーンで活躍することによって、ある程度はコンプレックスから脱しただろう。

「コンプレックスはアイドルにとっていい味付けです。それを克服して魅力に昇華する過程はドラマチックだし、コンプレックスを持ち続けていたとしても、それを分かった上で活動を見守ることは”アイドル鑑賞”に奥行きを与えてくれるんですね。人は誰でも多かれ少なかれコンプレックスを抱えているので、それを高嶺の花であるアイドルに見いだすことは、共感や親和性を強め、これがひいては人気に繋がるんだと思います。自信満々、鼻高々なアイドルなんて、誰が好きになります?」(アイドルライター)

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