再放送なのに再放送じゃない!? 矛盾する『ほこ×たて』に非難続出!!

hokotate0920.jpg※画像はフジテレビ「ほこ×たて」公式HPより

 19日に放送されたバラエティー番組『ほこ×たて』(フジテレビ系)が、ネット上を中心に非難を浴びている。矛先を向けられたのは番組の内容。再放送というわけでもないようなのだが、以前放送されたものとまったく同じVTRが流されただけの番組に、多くのユーザーが戸惑い、怒りを覚えたようだ。見ていない人のために、詳しく経緯を探ってみよう。

 『ほこ×たて』とは、その故事成語をもじった番組タイトルの通り、相反する主張をするものが「実際に戦ってみたらどうなるのか」という疑問に答えを出す番組。メーンMCをタカアンドトシが務め、来月10月からゴールデンタイムに進出するフジテレビの人気バラエティー。そして、この番組の中でメーン企画となっているのが、日本の中小企業が英知を集めて作り上げた、世界に誇る技術品同士の対決だ。たとえば、「どんな悪路も進むクレーン車」と「どんなものもくっついて離さない粘着シート」など、お互いが矛盾する主張をする技術品が相まみえたらどうなるのかという疑問に答えを出すわけだ。ちなみに、粘着シートの上を走ったクレーン車は、苦戦しながらもシートを渡りきった。

 企画の斬新さに加えて、日本の中小企業の技術力や底力を堪能できるバラエティーは、業界内でも評判が高い。深夜帯からのゴールデンタイム進出というのも、視聴者からの人気を裏付けている。しかし、そんな番組がなぜ非難を浴びるような、「再放送ではないのに、再放送と同じ」という愚行を犯してしまったのか。フジテレビに直接問い合わせてみると以下のような返答があった。

──19日の『ほこ×たて』が、以前見たものと同じだったのですが?

「VTR自体は同じものになりますが、スタジオでの収録は改めて撮ったものになります」(フジテレビ関係者)

──では再放送ではないんですか?

「そのようなつもりはありません。特に反響が大きかった回で、今回の放送は、北別府さんのリベンジ企画という主旨になります」(フジテレビ関係者)

──それならそれで、スタジオにいたタレントさんたちも、2度目というリアクションでよかったのではないでしょうか?

「演出に関してはお答えできません」(フジテレビ関係者)

「どんなささいな衝撃でも割れる防犯カラーボール」と「どんな衝撃でも吸収することのできるマット」という対決だった19日の『ほこ×たて』。冒頭で記したように、今放送で流されたVTRは、今年の4月に流されたものとまったく同じだった。しかし、それを紹介しているスタジオのタレント陣は、まるで初めて見たかのようなリアクション。フジテレビ関係者が答えてくれたように、今回の放送が、以前の放送でカラーボールをマットに当てられなかった元広島東洋カープ北別府学投手のリベンジというならば、それを踏まえて番組を構成すればいいだろう。

「十中八九スタジオではVTRを見てないでしょうね。リアクションだけ撮って、北別府さんのチャレンジを収録しただけでしょう。どういった事情で、このような放送になったかはわかりませんが、急きょ用意していたものが企業側のNGで放送できなくなったか、ゴールデンタイム用にネタを温存しておきたかったのかもしれません。素人さんを扱う番組ですから、土壇場になって放送を止めてくれというパターンは結構多いんですよ。『やっぱり止めた』と言ってね。そうなると制作側はどうしようもありませんから。私も経験ありますよ。素人をドッキリに引っ掛けて、その場は和やかだったのに、放送直前になって、突然『やっぱ恥ずかしいから止めてくれ』っていうパターン。特に『ほこ×たて』は、企業イメージに関わる内容ですからね。スタッフは相当苦労していると思います」(番組制作会社関係者)

 テレビ番組の制作者にとって、素人のドタキャンは半ば常識になっているとこの関係者は語る。しかし視聴者にとってそんなことはどうでもいい事情だ。それに、そういった苦労があるからこそ、番組が面白くもなるのだろう。今回、再放送というわけでもないのに、再放送まがいの内容で視聴者を煙に巻いた『ほこ×たて』だが、今後ゴールデンタイムに移動してからは、より視聴者の目も増え、番組自体が矛盾した態度を見せれば激しく追及されることだろう。近年珍しくタレントに頼らない企画力の優れたバラエティーだけに、今後の飛躍を期待する。

(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/
著書『松本人志は夏目漱石である!』(宝島社新書)

『ゴーマン女社長の矛盾しまくるドMな性癖 二宮沙羅』

 
こういう矛盾なら大歓迎

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