お笑い芸人タラレバ予想「あのときこうしていれば今頃は…」

 ワールドカップ優勝という前人未到の偉業を成し遂げたサッカー女子日本代表なでしこジャパン。連日マスコミに登場する彼女たちの人気はとどまるところを知らない。そんな中1人浮かない表情をしている選手がいるとすれば、合コン生中継の憂き目にあったディフェンダーの熊谷紗希だろう。彼女の頭の中には「なぜあのとき飲み会なんて行ってしまったのだろう」という思いが巡っているに違いない。そこで、今回の記事では、そんな後悔の念に苛まれているであろうお笑い芸人を紹介したい。「もしあのときこうしていれば今頃は……」そんな思いを抱きながらも、今では目の前のできることを一生懸命やるしかないと奮闘している彼らの姿は、今現在後悔の念を強く抱いているであろう熊谷に届くものがあると思う。

 まず、一時の過ちが芸能界引退にまでいたった元・極楽とんぼの山本圭一が挙げられるだろう。2006年、山本は函館で未成年少女への強姦という容疑をかけられ、所属していた吉本興業から解雇。事件は被害者との和解が成立し不起訴処分となったが芸能界を引退した。そんな山本が、もしあのとき何事もなく過ごしていたら今頃はどんな活躍をしていただろうか。タラレバの話で恐縮だが、あるバラエティ番組の放送作家に聞いてみた。

「山本さんが不祥事を起こした時点で相方の加藤さんは『スッキリ!!』(日本テレビ系)という情報系の帯番組を始めていましたからね。不祥事を起こしていなかったとしてもピンでの仕事が多くなっているのではないでしょうか。吉本所属とはいえNSC出身ではない彼らは、90年代初頭に関西から大挙してやってきた大阪吉本の芸人さんたちとはちょっと異質な存在といえます。そのあたりのことが『めちゃイケ』(フジテレビ系)の前身となった『とぶくすり』(フジテレビ系)に抜擢された理由じゃないでしょうか。まだあくの強い関西の笑いに対して視聴者は慣れていなかった時代ですからね。ナインティナインやよゐこという関西の笑いを中和するような立ち位置ですよね。そんなポジションだったからこそ今の加藤さんが情報番組の司会などできているんだと思います。もし山本さんが今でも芸能界を続けていたら、きっとピンでロンドンブーツ1号2号の番組に出て、思いっきりはしゃいでいるのではないでしょうか。極楽とんぼの2人が揃って後輩であるロンブーの番組に出るっていうのは考えられませんよね。極楽の番組にロンブーが出るっていうのなら考えられますけど」(バラエティ番組放送作家)

 さらに記者は、原因がよく分からないまま長期リタイヤして、近頃テレビなどでも見かけるようになったアンタッチャブルの柴田英嗣について、もし長期休養していなければどうなっていたか聞いてみた。

「今年に入ってから芸能活動を復帰させた柴田さんは約1年間メディアに出てこなかったことになります。そしてこの1年間で全国ネットのゴールデンタイムにメインMCとして進出し、レギュラー番組を3本も増やしたのがタカアンドトシです。彼らは共に1994年にコンビを結成した同期で、NHKのオンエアバトルの歴代チャンピオンであり、M-1をきっかけに世に出た、まさに好敵手といった表現の似合う2組と言えますよね。しかし昨年の柴田さんの長期リタイアでかなり差がついてしまった感じがします。今の山崎さんの人気を考えれば、アンタッチャブルはタカトシと冠番組を分け合うような活躍をしていてもおかしくないでしょう。今さらそんなことを言っても始まらないのは分かってますが、アンタッチャブルというコンビがテレビで見れないのは残念です」(前出)

 ロンブーの番組で人一倍はしゃいでいる山本の姿や、アンタッチャブルの冠番組など、確かにこの放送作家の指摘は想像できる。いち視聴者とすれば、そんな彼らの姿を見てみたいと思う。しかし過去には遡れない。今、山本は肉巻きおにぎりを売っている。柴田はピンでの芸能活動を励んでいる。「もしもあのときこうしていれば……」なんて考えは不毛かもしれないが、きっとそれは誰もが思うことだ。そして、今の彼らの姿を見ていると、そう思ったからこそ今があるのではないか。時折り報道される山本の現状や柴田の腐らない様子からは、そんな”後悔先に立つ”生き方が伺える。熊谷にもぜひ十分後悔してもらって、さらに先に進んでもらいたい。
(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/
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