エロ業界の鉄人・所沢ショーイチのハメ歴史10回

「バブル時代かよ!」と思わず突っ込みたくなる女子大生

 女子大生ブームの火付け役となった『オールナイトフジ』(フジテレビ系)という深夜番組(1983年~1991年)を覚えているだろうか? あの時代の筆者のオナネタは川原で拾ってきたエロ本か、『オールナイトフジ』に出演している女子大生相手の妄想、同番組内で放送されるアダルトビデオのダイジェスト版が主役だった。夜中にこっそりと居間のテレビの前に鎮座して、激しく自慰に耽ったものだ。30代後半から40代の男性諸君ならきっとお分かりいただけるであろう。あのころは「女子大生」というブランドがとてつもなくエロくて高嶺の花だったのだ。

 時は過ぎ、郵政が民営化される前の2007年夏のこと。その日も仕事の傍らお見合い掲示板にて、タダマンできそうな相手を物色していた筆者。

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ケーコさん 女性  21歳
会員番号 XXXXXXXX
最終ログイン:1時間以内 
 
身長:155cm 細身 B型
東京都在住・大学在学中
似てる有名人:押切もえ 
 
同世代の男性にはまったく魅力を感じないんです。
思いっきり年上の男性に優しくされたい甘えたがりです。 
 
こんな私でよければ仲良くしてください!(^^)!
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「ほうほう、押切もえ似の女子大生ねぇ、遊んでそうだなぁ。たまにはこういうケバい系もアリだな」

 と早速メールアタック開始。いつも使用している筆者謹製の定型文フォーマットを開き、相手の名前部分だけを一括置換してメール送信。数回ほどメールを交換して、スグにお互いの携帯電話番号を教えあう。で、そのまま電話で軽く会話した後、その日の夜に渋谷モヤイ像前で待ち合わせる段取りとなった。

 約束の時間を数分過ぎてもケーコは現れない。メールや電話にてエッチ前提で会う雰囲気を作ることに成功していたので、筆者の股間はすでにギンギンである。10分ほど経過して、「しゃあない、今日はギャル系風俗でサクっとヌいて帰るか」と思い始めた時に電話が鳴った。

「ゴメンナサーい! 今駅に着きました、もう少し待っててもらえますか?」

 なんとも軽いノリだ。きっとこれっぽっちも悪いとは思っていないのだろう。だがこの程度で目クジラを立てていては男が廃る。タダマンのためならいつなんどきでも外面如菩薩だ。内心如夜叉をおくびにも出さず、

「大丈夫大丈夫、のんびり待ってるから気をつけて来てね」と待つことに。

 それから5分後、やっとケーコが現れた。細身の体型ながらも、それなりにバストがありそうで美味しそうなバディ。女子大生にしてはちょっと不釣り合いな感じの高そうな揃いのジャケット&スカートや時計、ネックレスといった装飾品を身につけるケーコ。そして顔のほうは確かに押切もえに似ていた。

 ただし、「整形前の押切もえ」にである。

 決してブスではない。むしろ可愛いほうだとは思うのだが、冷たそうなキツネ目、底意地の悪そうな口元が筆者の心の琴線を掻き乱し、不協和音を奏で始めた。

 しかし、貴重なるタダマン相手だ。若かりし頃、オールナイトフジをオナネタにしていた筆者としては、現役女子大生とのエッチチャンスを逃すわけにはいかない。第一印象で感じた違和感から目を背け、優しく明るいノリで語りかけた。

「軽くお茶でもしよっか? それとも直接ホテルに行っちゃう?」

 すると、お腹が空いているので食事がしたいとのお返事。しかもケーコがよく行くというイタ飯屋に行きたいと言い出した。サイトでケーコが書いていた「甘えたがり」というのはこういうことだったんだと納得。すかさず、「もちろんいいよ」と返答してそのままイタ飯屋へ。

 高そうなグラスワイン、シェフのなんたらサラダとなんたらチーズの特製パスタ等を手際よく注文していくケーコ。向こうは最初から奢られるのを前提で頼んでいるのだから気楽だが、こちらはそうでもない。この店を出た後に向かうホテル代が残るかどうか心配でたまらない。こうして、さして美味しくもない食事を終えた後、やっとホテルに入ることができた。

 ベッドに腰掛ける筆者の眼前でしずしずと洋服を脱ぎ始めるケーコ。苦労して迎えた瞬間だけに、筆者の股間は張り裂けんばかりの怒張具合。恥ずかしがりながらもどんどん脱いでいくケーコ。いよいよお次はブラを外す番だ。レースの刺繍がさりげなく施された高そうなブラジャーを外して現れたのは、

 四十路過ぎの熟女さながらのしなびたオッパイ。

 これには目を疑った。ブラを着用している際はこんもりと寄せられていて推定Dカップくらいはありそうだったのだが、そこにあったのは干し柿のような黒い乳首とシワシワにしなびたオッパイだ。遊びすぎか、もしくは過度なダイエットの繰り返しか、それともその両方のせいでこうなったのであろうと思われた。「詐欺だ! 金返せ!!」と心で慟哭しながらも、「キレイだよ」と褒めたたえる筆者。

 一戦が始まると筆者のテンションはますます右肩下がりになった。指入れは嫌、生フェラは嫌、体位は正常位だけにしてとあれこれダメ出しをしてくるのだ。もちろんディープキスなんて論外らしい。何度も挫けそうになったが「がんばれ、俺!」と励ましつつなんとか挿入に成功。早撃ちを自負している筆者だが、この時ばかりはかなりの長時間腰を振ることができたほどだった。だって【ユルユルのスカスカ】なんだもの! まさに太平洋である!! 控え目なサイズの筆者のジュニアは、大海に放り出された小舟状態だ。

 普通にピストンしているだけでは発射する前に心が折れて萎んでしまうと判断し、正常位の体勢を取りつつもジュニアの向きを側面に向けケーコの足を抱えて閉じさせ、むりやり肉圧で締りを与えて射精することに成功。

 とんだハズレである。まさに【スカ】だ! こんな女、二度目はあり得ないなと思いつつも、「今日はありがとう。とても気持ちよかったよ。よかったらまた会おうね」と笑顔でサヨナラの外交辞令。

 それから半月後、仕事中の筆者の携帯が鳴った。ケーコからである。

「お願いがあるんだけどぉ、時計買ってくれませんか? いま欲しい時計が安く売られているんです。え?  値段? 26万円なんですけど……」

 怒りを通り越して思わず噴き出してしまった。「お前だけバブル時代かよ!」と心の中で毒づきながらも、持ち合わせがないことを伝えると、

「じゃあ、カードとか使って買ってもらえませんかぁ」

 とのこと。「ゴメン、俺は現金主義なんでカードを作ってないんだ。今仕事中なんでまた今度電話して!」と電話を切る筆者。

 あんなしょっぱいエッチを1回しただけで、愛人気取り、もしくは筆者のことをパパ認定したのであろうか? ふざけた話ではあるが、観察相手としては面白い。その後も月に数回ほどアレが欲しいだの何が食べたいだのとおねだりの電話が昼夜問わずかかってきた。その度にケーコを傷つけないようノラリクラリと断る筆者。ケーコから電話が来るたびに、今度はなんのおねだりかと毎回楽しませてもらったものだ。

 しかし、そんな電話が半年も続くとさすがにイラっとしてきた。そこで、「ごめん! 先日四谷にマンションを買っちゃってもう当分の間遊ぶ金がゼロなんだ」と切り出してみた。ケーコは「え? 当分の間ってどれくらいですか?」とめげずに聞いてきたので、「ローンが終わるまで35年かかるから、それまでは無理だと思う」と返答。これがトドメになったのか、それ以降ケーコからの電話はなくなった。

 学校に通いながら読者モデルもしていると言っていたケーコだが、果たして今はどうしているのだろうか? 金まわりのいいパパを見つけたのか、それとも己の身の丈を知ったのか気になるところではある。今度非通知でケーコの携帯に電話してみようかと計画中の筆者であった。
(文=所沢ショーイチ)

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