『芸能人×アリスJAPAN 優希まこと』優希まこと

 頭の中はゲームのことでいっぱいだと笑う彼女。サバサバっとしたキャラは男の子のようで、カメラの前でセックスを楽しむような娘には見えない。ましてや、現役芸能界という堅苦しい肩書きも感じさせない。

 9月1日。アリスJAPANとムーディーズという2大メーカーからAVデビューを遂げた大型新人の優希まことちゃん。きっとオーラたっぷりの美少女なのだろうと緊張気味で会いにいくと、なんとも気さくで人懐っこく、心地いい脱力感さえ感じてしまったほど。そんな彼女に、華々しいデビューについての感想を聞くと、今だに実感が持てないのだとはにかんだ。

 それから数日後、手元に届いた彼女のデビュー作を鑑賞した。第一印象は「繊細すぎて壊れてしまうのではないか?」という焦燥感。恥ずかしさをこらえながらもカメラを見つめ、懸命にAV女優という役柄をこなそうとする普通の20歳の女の子。そんな風に見えた。初脱ぎをサラリとこなし、すぐさまセックスシーンに移行する新人も多いが、彼女はじっくりと全裸を鑑賞されただけでなく、あちこち弄られこれでもかと羞恥心を刺激されてしまう。それでも泣きだすこともなく、ジタバタと暴れて恥ずかしさを噛み殺そうとする彼女だったが、立ったままで指責めをされると、途端に異変が。わずか数秒でダクダクと潮を漏らしながら絶頂を極めてしまったのだ。あまりにも急なアクメに驚かされたが、ビックリしたのは本人も同じだったらしい。極限まで我慢していたのだろうか。腰が砕けそうになりながらもダダ洩れになる潮を、あっけにとられたように眺めていた。

 心の中ではまだまだ子供でいたいと願っていても、体は大人になりたくって疼いていたのかもしれない。まさに少女から大人の女へと移り変わっていく繊細な瞬間を目の当たりにしたようで、心臓がバクバクするほど驚かされてしまった。

 そのままセックスへと突入するのだが、それもまたガラスのような危うさ。

「うぅっ……おっきぃ……」。

 挿入された瞬間にさっきまでのテレ笑いは消え、思わずギュッと顔をしかめて悶絶。頬を真っ赤に染めて困惑と快感をいったりきたりするように、時折微かに「あんっ」と漏らす声が愛おしく感じる。その後、デビュー作の定番であるフェラーシーンがあるのだが、ここもまた必見。いかにも自信なさげな顔で男を見上げ、ぎこちなくしゃぶりつく様子がとにかく可愛いのだ。

 そんな彼女だが、最後に見せた顔は全くの別人のようだった。黒のランジェリーにクールなメイクで登場した彼女は、芸能人オーラを纏った美女に変身。もしかして、これが素顔なのではないかと思ってしまうほど堂々として見えた。しかしそれも一瞬。マッチョな男が隣に現れると、すぐに緊張を露わにし、やはり頼りなさそうな顔でハニカミながら身を預けていく。激しい突きにまだ苦しさ半分、快感半分といった表情を浮かべる瑞々しい反応が目に焼きつくウブなセックスだった。

 これから彼女はグングン大人になっていくだろう。そう予感させるデビュー作であった。快感を知って、子供であり続けることを諦めた瞬間、目の覚めるような淑女になってしまうかもしれない。でも、もう少しこの不安定な危うさを楽しませて欲しい。それが筆者が感じた焦燥感の理由である。
(AV評:文月みほ)
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◆メーカー:アリスJAPAN◆品番:DV-1185◆時間:120分◆価格:2980円