【円山町テレビ放談】

「脱げないなら出演しなさんな」大女優・寺島しのぶ、生ぬるい女優たちに渇!

shinobusan.jpgDVD『ヴァイブレータ』ハピネット・ピクチャーズ

 公開中の映画『キャタピラー CATERPILLAR』に主演し、世界三大映画祭のひとつとされる第60回ベルリン国際映画祭で最優秀女優賞に輝いた寺島しのぶ(37)。日本人では、1964年の左幸子、75年の田中絹代に続く実に35年ぶり3人目の快挙である。

 寺島といえば、日本では数少ない「映画のために脱げる女優」。03年『赤目四十八瀧心中未遂』、『ヴァイブレータ』と立て続けに激しく濃厚なラブシーンのある映画に主演し、04年の第27回日本アカデミー賞で最優秀主演女優賞を手にした彼女は、以降、その「脱ぎっぷり」で映画ファン以外からも熱い注目を浴びてきた。『キャタピラー CATERPILLAR』でも寺島の女優魂はさらなる飛躍を遂げ、戦争で両手両足、聴覚と声を失った夫との濡れ場を堂々と演じている。”軍神”となって帰って来た夫は、多くを失った代わりに果てしない食欲と性欲を持っていた。寺島演じるシゲ子は、最初こそ夫の性のハケ口となる貞淑な妻だったものの、後に自ら夫に跨り挑発するようになっていく。

 並みの女優なら尻ごみしてしまうようなシーンの連続であっても、やると決めたら果敢に挑戦する女、それが寺島しのぶである。巷には「濡れ場がある」というふれこみで宣伝しつつも、実際にはシーツの中でガサゴソやっている程度のシーンしかない映画も多いが、彼女はそんなやり方では「本当に愛し合っているように見えない」と考えているようだ。25日に放送された『爆!爆!爆笑問題』(TBS系)で、寺島は次のような熱い思いを明かしていた。

「(相手と)本当に愛し合っているように映りたいんです。乳首やココ(股間を指さして)を隠さなきゃいけないからといって、男性が身体で隠そうとしたり不自然(なカット)になることもある。でも、それをするなら(仕事を)受けなさんな!」

 実にあっぱれである。ちなみに、全裸のラブシーンを演じる際でもいわゆる「前貼り」は貼らないそうで、「本当に全裸でやる」そうだ。『赤目四十八瀧心中未遂』で共演した大西信満(『キャタピラー CATERPILLAR』でも夫役を演じている)は、『赤目~』の濡れ場を演じる直前、寺島の楽屋を訪れ、おもむろにズボンを下げて「ぼ、僕の、こんなんですけど大丈夫ですかっ!?」と訊いたというエピソードもある、と、寺島は笑いながら話した。

「『ヴァイブレータ』でも(大森南朋との)入浴シーンがありますけど、あれも全裸で前貼りなんてしていない。でも、(股間なんて)全然見てませんから(笑)」

 そんな寺島に向かって、爆笑問題の太田光は、なかなか普段できないであろうツッこんだ質問をした。「濡れ場を演じている時に、愛撫されて感じることはないのか?」というものである。寺島は「ないですね」と回答。まったく感じていなくても、スクリーンの向こう側には情感漂う官能的なエロスを感じさせる寺島に、「女ってコワい~」と太田は絶叫したのであった。また、「本気のラブシーンをするとしたら、太田と田中どっち?」という質問には「どっちもいきましょうよ」と余裕の受け答え。さすが世界の寺島しのぶである。

 ちなみに、私生活では今や押しも押されぬ人気若手女優の綾瀬はるかと親しいという寺島。かわいい後輩の綾瀬に対して、寺島流の女優道を説いているのかもしれない。となると、綾瀬が肝の据わったラブシーンをスクリーンで披露する日も、そう遠くはないかもしれない? 綾瀬に限らず、寺島に負けない熱い”女優魂”を持った女優たちが続々登場すれば、日本映画界も盛り上がる。最近では『花と蛇3』の小向美奈子や『ヌードの夜』の佐藤寛子らが全裸での濡れ場も厭わず体当たりの演技を見せているが、彼女らは第二の寺島しのぶに成長できるだろうか。乞うご期待である。

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