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セックスの「本音と建前」 婚前セックスは実用的判断!?

<カナダ発>

 カナダの結婚情報誌「ウェディングベルズ」が行ったアンケートで、カナダ人女性の大半は結婚前にセックスをすることに賛成しているという結果が出た。もちろん、これは「誰とでも」という意味ではなく、「婚約者と」もしくは「結婚を意識している相手と」、という意味であろう。結婚を控えたアンケート対象者の女性1,241人中、なんと「結婚前のセックスに反対する」と答えたのは、宗教上の規則が理由というのが大半だと推測するが、たったの8%に止まったという。

 政治的にリベラル色が強いカナダ、性的な姿勢もアメリカより進んでいるのであろうか。キリスト教徒が多いアメリカでは、ブッシュ先代大統領の政権時には「結婚までセックスをしない」ことを性教育の一環として学生たちに教えることを強くプッシュしていたし、遊び好きのセレブでさえも(嘘か誠かは定かでないが)「結婚まで処女でいる」と発言することがあった。処女オークションや処女膜再生手術など、いびつな形の処女崇拝願望があると思えば、セックスが蔓延しているリアリティ番組がヒットしたり、セックス目的の出会い系サイトが大ヒットしたりと、アメリカは「セックスに対して裏表があるお国柄」としか言いようがない。つまり、アメリカ人はセックスについて「本音と建前」的な意見や姿勢を持つ傾向が強いのだ。

 歌手で現在は実業家としても大成功を収めているセレブのジェシカ・シンプソンも、初めての結婚前は婚約者がいるにもかかわらず「自分は結婚するまで処女を守る」と言っていたし(別に発表するほどのことでもないと思うが)、テレビのトークショーでは未だに「結婚までセックスをしないティーン」を集めた特集が組まれたりしている。確かにセックスしなければ望まない妊娠も性病感染もしないが、人間として自然な行為を悪者扱いするのはいかがなものであろうか。

 しかし、カナダ人の女性たちはいかにもサバサバしたもの。「結婚前のセックス? 当たり前じゃない、何バカなこと言ってんの」とでも言いたげなこのアンケート結果。彼女たちのセックスに対する「実用的」な態度がよく表れている。そう、結婚相手とはセックスの相性もいいことが大事なのだ。生涯(一応)契約を結ぶ前に相性を確かめないなんて、危険ではないか。

 ちなみに、男性も含めて約90%のカナダ人は、結婚前の男女がセックスすることについて問題ない、と答えているという。ただ、それはカナダ人がセックスに対してオープンで積極的である、という意味では決してないため、早とちりして旅支度などなさらないように。
(文=相馬 佳)

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