『ミス本番 優子 緊張と恥じらいのデビュー』優子

 こんな可愛い子がカメラの前でセックスするなんて!!

 宇宙企画作品の魅力はこのひと言に尽きると思う。20年前に怒涛の勢いで人気を博した『ミス本番』こそが、その最たるものだったのだろう。残念ながらその時代を知らない筆者ではあるが、今回、復活を遂げたこの作品もまた当然、そんな驚きが待っているのだと期待していた。が、結果から言うと見事に裏切られてしまった。失望ではない。予想を超えた興奮に飲み込まれてしまい呆然としてしまったのだ。

 こんな純粋な子が現代社会にいたなんて!!

 今回、平成版ミス本番としてAVデビューを遂げたのは、山梨県に住む25歳の優子ちゃん。その人柄はインタビュー記事を参照して頂くとおわかりの通り、なかなかのツンデレ娘。作品のオープニングでも、かなりそっけない態度で質問に応えていくのだが、それは恥ずかしさの裏返し。素人娘と言えどもカメラ慣れしたませた娘が多い現代社会において、ここまでカメラを恐れ、大人たちに猜疑心を剥き出しにする純粋すぎる子がいたことに感動を覚えてしまう。

「別にやらなくってもいいと思うけど、どうせやるなら楽しんだ方がいいかな」

 こんな生意気なひと言も、裏を返せば生粋のテレ屋ゆえ。フェラをする際にも半信半疑な顔でカメラを見つめ、チ●ポに舌を這わせていくおぼつかない彼女。その姿は25歳とは思えないほどあどけない。そして、いよいよ本番に入った時の緊張に顔を硬直させる姿ときたら、処女ではないかと疑ってしまうほどウブで愛らしいのだ。ためらいがちに吐声を漏らす姿を観ているだけで、青春の甘酸っぱい想い出が蘇ってきて思わず胸がキュンと痛くなってしまったほど。

 その他、日課だというシャワーオナニーや、初めて経験する玩具遊び、人生初の3Pなどいわゆる現代のAV定番プレイに挑戦するのだが、これがなかなかの興奮モノ。悔しいけど感じてしまうという心の動きがビンビンと伝わってきて、普通の単体系AV女優のデビュー作では見られない臨場感に浸ることができるのだ。

 このAV出演をきっかけに今後の彼女はどう変わっていくのだろう? 観終わった後に、安直な期待ではなく、なにか心配めいた感情が湧きおこってしまった。思うにこれは彼女をAV女優ではなく、一人の女性として受け入れた証なのではないか? もしも、筆者が男であったらそれを恋心と呼ぶのかもしれないと感じた。
(AV評:文月みほ)
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◆メーカー:宇宙企画◆品番:MDS-584◆時間:120分◆価格:2980円